熱伝導率

アルミでできたアイスクリーム専用スプーンが簡単にすくえる理由

アイスを食べるのにカチカチになったアイスでも魔法のように気持ちよくアイスをすくえるアイスクリーム専用スプーンがあるといいます。
それは高田製作所で作られている一本3千円と高額なのだけど売り切れ続出で2~3ヶ月待ちにもなっている体温でアイスを溶かすスプーンです。

amazonで探してみると今は7000円近い値段になっていますね。
たけしのニッポンのミカタという番組でも見かけましたがそのときは3240円で売られていました。
この値段でも発売当初から話題で3年で5万本を販売しています。

このスプーンを販売しているのは東京文京区にある、時計やインテリアを企画製造販売しているタカタレムノス(Lemnos)で、そこでデザイナーの寺田 尚樹さんが発案しました。寺田さんもアイスを食べるのが好きですぐに食べることができるようにとこのスプーンを発案したといいます。

アルミのアイスクリーム専用スプーン

・アイス専用スプーンの研磨技術
このアイス専用スプーンの製造は元は真鍮製の仏具を作っている高田製作所の工場でつくられています。

作成は鋳型にアルミを流し込み、一つの鋳型から4つを取り出し切断、それから丹念に研磨して作成されます。
アルミニウムは軟らかく削りやすいが変形したり傷がつきやすいため磨きづらく光沢あるスプーンを作るのは難しいようです。

アイス専用スプーンを研磨できるのはこの工場でも二人だけで一本一本研磨して作成、そのため月に作れる数は約1500本しかできないといいます。

実のところは他にもできる人がいるのではないかとも思います、技術はすごいしので他の人でもできるのではないかと、真鍮の仏具も形が複雑で難しそうです。

この数ですとスプーンの研磨は一人当たり一日30本以上は作っている計算になりますね。テレビで見た作業も丁寧なので相当な時間がかかっていると思います。この丁寧さで30本も作れるの?と思えてしまうくらいです。

しかし番組見ていて気になったのですがグラインダーを使うのに軍手をしていますね、長年作業していてグラインダーの種類とかあるのかもしれませんが、グラインダーが手袋を巻き込む可能性があるのでグラインダーを使うときは使わないのが安全の上当たり前とされていますね。

そんな巻き込まないだろうなんて思う人もいるかもしれませんが、グラインダーというのは表面の小さなおうとつに少しでも引っかかってしまったら、その一瞬の内に手袋と一緒に指と手が巻き込まれてしまう可能性があります。なのでグラインダーすれすれまで軍手が近づいて作業をしているのを見ているとちょっとひやひやしていました。

・アイスが気持ちよくすくえる理由
素材、一般的にはステンレスですが、これはアルミニウムが使われています。アルミニウムは熱伝導率が高く温まったり冷えたりしやすい金属です。そのため手の体温がスプーンの先端までつたわりその熱でアイスを溶かしてスプーンをさすことができるということです。

最初に手で温める必要もなくもってすぐにアイスにさすことができます。

アルミニウムの熱伝導率は236[W・m-1・K-1]でステンレスが16.7~20.9、さらにスプーンで有名な銀が420ですね。アルミニウムよりさらに倍と銀の方が熱伝導率が高いです!

銀のスプーンは口につけたときに金属の味がしなくて良いと言われて私もほしいと思っていますが少々お高いのですよね。これでアイススプーンを作ったらいくらになるんでしょうか。アイススプーンは普通のスプーンよりも持ち手がすごく大きいため使う金属の量も普通のスプーンより数倍の量になってると予想されます。

さらにこの持ち手が太い特徴でも、手に触れる面積を増やして手の体温を伝えやすいようにしています。持ち手が大きいから普通のスプーンより力もいれることができます。

持ち手が大きいとスプーンの質量が大きくなると言うことなので、アイスクリームにさす一瞬の間でアイスの温度近くまでスプーンが冷えてしまうのも防いでいるのでは?と思います。
通常のスプーンでアイスに挿しにくいのはスプーンが薄いためスプーンの先端が一瞬で温度が下がってしまうのが一番の原因でないかと私は考えます。

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