GeForce970GTXの3.5GB超えで性能低下する問題の詳細原因について
GeForce GTX970でグラフィックスメモリを3.5GB以上使用した場合に低速になるとして問題になっていました。
その詳細原因について分かりやすく説明します。
スペックは下方修正この問題についてNVIDIAはスペックに誤りがあったとして公表されました。
この問題の影響でGTX970を買うか迷っていた人も多いのではないでしょうか。
NVIDIAのGPU開発部門の上級副社長Jonah M.Alben氏によると、
「できるだけ3.5GB分を使うよう,ドライバ側で設定してある」
「GTX 970は価格対性能比に優れた製品で,私達がアピールしてきた性能を間違いなく持つと確信している。」
と語られています。
この問題はハードウェア側にありドライバ側の修正では全4GBを正常に使うことはできないようですね。
修正後のスペックは
L2キャッシュが2048KBから1792KBに、
ROP数が64基から56基になりました。
下記でも説明しますが3.5GBを超えてメモリを使った場合の問題は残ります。
なのでこのメモリ容量4GBというところも修正か注意書きが必要のように思われますね。
3.5GB問題の原因とは
3.5GB以上メモリを使った場合に性能が落ちる問題ですが、
4gameの記事は難しかったので簡略します。
図のSMが演算ユニットです。
CROSSBARの下のL2がL2キャッシュ、MCがメモリコントローラ、
DRAMがグラフィックスメモリチップと続いています。
この一番右のL2キャッシュが無効化されていて0.5GB分にあたる部分です。
これによりそのL2キャッシュの下にある ←→と表示している部分を通すことになります。
この←→の部分はBuddy Interfaceと言うのですが、
これはL2キャッシュの一部が無効化された場合に残りの方で2つのMCを担当するときに使われます
つまり、最後の0.5GB分を使おうとするとそこだけBuddy Interface(←→)を通す分
全体の性能をさげてしまうということです。
0.5GB分のメモリアクセスが遅くて全体を下げてしまってるわけです。
この問題による性能低下は4gamaの検証によると性能低下は1~3%に抑えられているようです。
ドライバでもこの0.5GB分はできるだけ使わないように設定してあると述べられています。
しかしこの問題、設計の段階でもこのような図がでてきて気づきそうなものですよね、、
Buddy Interfaceについても、これはおそらく問題が起きたときに使われる機能ではないのでしょうか。